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O-157とは

大腸菌のほとんどは無害と言われているけど
中には下痢を起こすものがあるんだよ
その中にある「病原性大腸菌」の
腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌)を
O-157と呼んでいます
O-157の生存条件
- 水、土の中で数週間~数ヵ月間生存
- 冷凍庫の低温でも生存
- 口から入ったO-157の大半は胃の酸でも生存
- 増殖は、温かく栄養分と水分のある所で盛んになります。
- 熱には弱いので75℃1分間の加熱で滅菌
O-157の流行時期

夏冬の区別はあまりなく、一年中発生するが
7~9月に増加する傾向にあるよ
O-157の主な症状

潜伏期間
・ 2日~9日
激しい腹痛を伴った水っぽい下痢が
頻回に起こり、
まもなく血液の混じった下痢が出ます。
Ⅰ. 腹痛

感染してから潜伏期間を経た後に、
激しい腹痛に襲われます。
大人の場合であれば、
強い痛みを伴うことは多くないのですが、
乳幼児や小児の場合、非常に強い痛みを
伴うことが非常に多いようです
Ⅱ. 水っぽい下痢
激しい腹痛とともに引き起こされるのが下痢です。
水っぽい下痢が起こり、それがしばらく続くと、
赤みがかった下痢になることもある

これが血便であり、
腸管で出血している可能性が高いようです。
テレビのニュースで見た!
凄いコワかった・・
Ⅲ. 発熱

熱があっても一過性で、
高熱になることは あまりないようです
2. 感染経路

O-157は家畜(牛や豚)などの大腸を住処にしています
日本での主な実例
- 牛肉
- 井戸水
- 牛レバ刺し
どのように体内に入る?

O157の感染経路はすべて口から入る経口感染
菌に汚染された食品等を摂取することにより感染
二次感染

- 接触感染(汚物)
感染者からの糞便(オムツ)から手を介して感染
- 飲料水による感染
ウィルスに感染した井戸水や水道水を飲んで感染
- 感染者がトイレに行く
ドアノブ、便器などから感染
手洗いはもちろんだけど
ドアノブや器具類なども
しっかり除菌が必要だよ
二次感染の予防
食中毒の予防三原則は
「付けない・増やさない・やっつける」
だね
家庭で調理を行う場合には
- こまめに手を洗い清潔にしておく。
- 加熱(75℃で1分以上の)は充分に行う
- 台所周辺や台所用品は常に清潔にしておく
- おむつの交換にはゴム手袋や使い捨ての手袋など使う
- 感染者はできるだけシャワー又はかけ湯を使う。
風呂の水は毎日替える。バスタオルはひとり一枚で共用しない。
絶対やってはいけない!
【下痢止め薬】の服用は危険と言われています

嘔吐や下痢はウイルスを体外に排出するためです、
無理に下痢や嘔吐を止めると
ウィルスを腸内に留めることになり、
ものすごい勢いで増殖し
O-157の危険な合併症
O-157感染者の約6~7%は、
下痢などの初発症状発現の
数日から2週間以内に、
溶血性尿毒症症候群(HUS)、
または脳症などの重症合併症が発症すると
言われています
小さい子供や高齢者が
O157に感染すると危険と言われているのは
この合併症に有るようです。
1. 「溶血性尿毒症症候群」(HUS)
顔面蒼白がサイン

- 顔などの血色が悪くなる
- 全身がだるい
- 尿の量が少ない
- むくみ
中枢神経症状として
眠くなりやすい、幻覚、けいれんなども
起こるようです
2. 「脳症」
ベロ毒素が体中を巡ることによって
脳に影響を及ぼすことが原因
主な症状として
- 頭痛
- 常に眠くなる
- 口数が多くなる
- 幻覚など
が予兆として起こり、
数時間~12時間後にけいれん、昏睡に至る
また、重症の場合
いくら水分を摂っても嘔吐してしまうため、
脱水症状に陥る危険性があります。
その場合には
すぐに病院に行き、医師の診察を受け
補液等の処置をしてもらうことをおすすめします
まとめ~個人的総評~
- O-157とは
腸管出血性大腸菌による感染症である
酸に強い抵抗性がありますので、胃酸の中でも生残することができる
- 感染経路
主な感染経路は経口感染
- 主な治療方法
水分補給、下痢に対する整腸剤などの対症療法
- 予防方法
手指衛生・食べ物の取り扱い
- 箸や食器類は未加熱食材用と加熱済用を分ける。
- 牛の腸などにいる菌なので、生肉を避ける
- 加熱に弱い菌なので、肉を使用する食品は、その中心温度を75℃以上・1分以上の加熱をする。
- 二次感染の予防
食事前、患者のトイレ使用後には石鹸、流水による手洗い
手指衛生のために
アルコール性の擦式消毒剤を使用するのも有効
トイレなど菌に汚染した可能性のある場所は、
アルコールなどの消毒薬等を用いて、適切に消毒すること